巻頭言:主任司祭 豊島 治「き ま す」

き ま す

主任司祭 豊島 治

 寒い日々、私が修道院のミサから帰るとオアシス広場に雀(スズメ)がいます。
 まだ人の往来の時間ではない静かな空間で元気に鳴いています。
 空が青くなり道路の往来がにぎやかになってきたころ、鶇(つぐみ)が舞い降ります。雀はその場をゆずり飛び立ち、鶇はオアシス広場の主(あるじ)となります。これが、今年「春一番」までの多摩教会・朝の風景です。

 「復活祭が遅い年は春がくるのも遅い。」といわれます。
 どうりで毎年多摩西部では復活祭の前に桜が満開になっているような気がします。
 3月1日から四旬節を迎えるにあたって、私たちは季節の「春」より上の「喜びの春」の体験を迎えるようになろうではありませんか。

 2月の25日の土曜日は黙想会をします。「多摩教会黙想会は初ではないか」とおっしゃった方がおられました。新しい人を招き常に宣教の熱意をもって歩んだ教会は一旦振り返ることが必要です。個人としても共同体としても。
 14時から17時半まで行います。その後ゆるしの秘跡があり、ミサへと続きます。

 2月26日には「列福記念特別講話」があります。福者ユスト高山右近が2月7日に列福されました。私たちにとって殉教はどんなふうにとらえているのか、30分くらいの短い講話をきいて今の私になにができるか身につけましょう。

 その一カ月後、4月2日にカリタスジャパンの瀬戸神父さまをお招きして四旬節特別講話があります。四旬節の期間中「愛の献金」がおこなわれます。四旬節メッセージに即して過ごすことをミサ後30分くらいの講話をきいて役立てましょう。喜びの春を体感するために。