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2003年1月号 No.353 2003.1.11

1 30周年記念ミサにおける白柳枢機卿様のお話し  
2 白柳枢機卿様をお迎えして30周年記念ミサと祝賀会  岩藤 大和
3 教会学校のクリスマス聖劇について             加藤 幸子
4 クリスマスコンサート(2002.12・14)に出演して  
5 府中教会の「市民のクリスマス」に参加して  
30周年記念ミサにおける白柳枢機卿様のお話し

今日は聖家族の主日です。聖家族とは愛に結ばれた共同体のことで、「神の御旨を行う者は誰でも私の兄弟姉妹です。」と心の結びつき、愛に結ばれることがどれほど大切かを教えています。血縁は大切なものですが、本当に大切なのは、家族が愛のきずなで結ばれていることです。みんなで愛の共同体を作り上げましょう。これについて3つのことをお話しします。
1つは、今日は聖家族の祝日ですが、今の家族は一日中テレビをつけっぱなしのところが多く、沈黙がないようです。せめて食事中はテレビを消してお互いに話ししたらどうでしょうか。私達にとって最も大切なものをもっと見つめて、家族の一致についてお互いに考えて見ましょう。
2つ目は、聖家族はお互いの愛に結ばれた共同体であったということです。イエスもヨゼフもマリアも愛の絆によって結ばれ夫々の責任を果たしました。
3つ目は労働ということです。ヨゼフは大工でしたが、労働がどれほど大切かということを伝えています。労働は目的ではなく手段ですが大切なものです。教皇様はナザレを訪問された時に、家族の中で夫婦だけでなく子供達も、お互いの責任について考えよう、とお話しになりました。
八巻さんから最近もらった手紙に、30年前に行ったミサの中で私が話したことが書かれていましたがそれによると、教会とは建物ではなく人々の集まりをさしていると話したようです。聖なる霊によって集まっている共同体のことです。人間の体にはいくつもの部分からできていますが、それと同じように共同体では皆が夫々違った役割を持って集まっています。それを1つにするのは神様です。本質は私達の集まりの中にあることを思い起こしましょう。
ステンドグラスは外からではわからなくても内から見てとても綺麗です。神の霊が私達の内側に働くと本質に触れることができます。そして伸びて行くことです。全世界に向かって伸びて行くように、全員が共同責任を果たすように努めましょう。

   (ミサ後のレンブラントの放蕩息子を題材にした画についてのお話し)
レンブラントは光と影を好んで描き、強調したい所だけに光を当て強調しています。お父さんが戻ってきた息子を抱きかかえる手に光が当てられて、右の手は背中に父の強さを、左手は肩に優しさを示しています。神はたとえ母が子供の名前を忘れようとも、神の手のひらの中に1人ひとりの名前が刻んでいます。それ程神は優しくあわれみ深い方としてこの絵は描かれています。
(なお、枢機卿様から頂いたこの額はエントランスホールに飾ってありますので、一度じっくりご鑑賞下さい。)                              (文責 : 岩藤 大和)

白柳枢機卿様をお迎えして30周年記念ミサと祝賀会
                                            岩藤 大和記
多摩教会の設立記念ミサ(1972年8月20日)を司式して頂いた白柳枢機卿様をお迎えして、聖家族の主日12月29日、創立30年の記念ミサと祝賀パーティが盛大に行われた。
10時からのミサは白柳枢機卿様、調布教会主任司祭・尻枝神父様、ミラノ会管区長マウリツィオ神父様、当教会主任司祭・宮下神父の4人により行われ、調布・府中教会はじめ近隣教会・修道会の方々や懐かしい顔ぶれの方たちも駆けつけて、聖堂は用意した補助席もほぼ満席になった。
ミサの説教で枢機卿様は、聖家族にならい愛に結ばれた共同体のあり方について感銘深いお話しをされた。またミサの後にも関連してお話しされ、記念に聖書の中の「放蕩息子の改心」をテーマにしたレンブラントの画の複製額を記念にプレゼントして下さった。
この後会場を信徒館に移して祝賀パーティが行われた。所狭しとなった信徒館で、全員で更なる発展を誓って乾杯し、ケータリングの料理に舌鼓を打った。白柳枢機卿様とも皆夫々に親しく話すことができ、また新年には共同宣教体となる関係教会の方々とも親しく歓談する場となり、2002年を締めくくる30周年記念行事は盛会のうちに終了した。
                          

  教会学校のクリスマス聖劇について

                                 南大沢 加藤  幸子
クリスマスのミサの前に、今年も子供たちが聖劇を行いました。今年は「洞窟へ」。神秘的な力を感じさせる洞窟の中で、光である救い主が誕生した、というイメージを子供たちの声や、音楽、ろうそくの光などで表現してみましたが、いかがでしたでしょうか。
 例年通り、限られた時間の中での練習でしたが、普段来られない何人かの子供たちが、クリスマスの劇には参加してくれるというのは、とても嬉しいことです。今年は直前に風邪で出られなくなる子が続き、急きょ役を変えられた子もいましたが、嫌がらずに引き受けてくれて、これも嬉しかったことです。個人的には、リハーサルの時には、もっと大きな声が出ていたのに、とか、心残りがありますが、子供たちがマイクにたよらずに、精いっぱい、声を響かせている資は、皆さんの心に伝わったのではないかと思っています。
 これからの課題としては、ミサ前にパタパタと舞台の転換があったりするのはどうかな? という思いもありますので、もう少しスムーズにミサへと移れる方法を考え出すか、クリスマス・コンサートの中に聖劇を組み入れてみるなど、新たな可能性を見つけて行けたらと思っています。

クリスマスコンサート(2002.12・14)に出演して

○ ヴィオラ演奏:小俣 亜里(多摩教会)
・今年は多摩ニュータウン・バプテスト教会の方たちを誘って行いました。
9月頃から打ち合わせをして、11月に金子 千穂さんに素敵なポスターとチラシを作って頂き、今回は地図も載せて貰いました。地図があるととても判りやすいですよね。それを調布、府中教会、バプテスト教会に持って行き、配りました。新しく、休憩時間にお茶とコーヒー、婦人部の方たちの手作リクッキー、マドレーヌ等のお菓子のサービスをしました。これが凄くおいしくて、しかもお客さんたちも一寸息抜きができ、おしやべりもできるので、やってよかったなと思っております。婦人部の皆さん、ありがとうございました!
一番の反省点はお客さんが少なかったことです。来年からどのように聴衆動員をしていかなければならないかが課題です。以前のように前売り整理券などの販売、社会福祉協議会等のためのチャリティであることのアピールなど様々な工夫が必要でしょう。
演奏面では個人的には問題が山積みですが、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラそれぞれの楽器の持ち味とソプラノの歌声が少しは楽しんで頂けたかな?と思っているのですが…。
そして、今回つくづく多摩教会の聖堂は本当に気持ちよく弾けると実感しました。無理をしないで自分が音を出したらあとは響いてくれるので、音程もとりやすい、相手とあわせやすいし、何より気分がいいんです。私はこの聖堂に「ありがとう」と言いながら弾いていました。  

○ 司会とオルガン演奏:小俣 浩之(多摩教会)
・コンサート第3部の「朗読と音楽」について触れておきます。今年は、朗読テキスト「幼子イエス」に挿入された詩(「生まれたときも十字架に付けられたときも、いのちの尊さを伝える以外何もなされなかった」という内容)に感銘して作曲した歌曲や、「聖母マリアへの祈り」の言葉を歌にした作品を、朗読の合間にバプテスト教会ソプラノ歌手の安藤さんに美しく歌って頂きました。祈りの空間の中で音楽とともにクリスマスを迎える準備に役立ちたいと願いながら、これらの曲を作りました。全体のバランスからすると第3部は長すぎたのではと反省しておりますが、そうであったとしても、いずれにせよもっともっと多くの人に聴いて頂きたかったです。

○ ソプラノ歌手:安藤 陽子(多摩ニュータウン・バプテスト教会)
・カトリック教会での演奏というのは私にとって今回が初めてのことでしたので、本当にいい経験をさせて頂いたと心から感謝しています。音楽上の反省点はもちろんたくさんありますが、何よりも今回カトリック教会とバプテスト教会が合同でクリスマス・コンサートという形で一つのことを成し得たということに感激しています。宮下神父様と津波牧師様のご意思によって、とても意味のある働きがなされたと思いますし、自分がそこに立ち会いその中でたとえ小さくても少しお役に立てたことを嬉しく思っています。また、宮下神父様をはじめ小俣さんご夫妻や出演者の方また教会の方々(手作りのお菓子やお料理を作って下さった方やその他諸々の準備に携わって下さった方など)とご緑を頂いて、素敵な人たちとご一緒させて頂けたことが大変嬉しいことでした。本当にありがとうございました。リハーサルの時は夜遅い時間帯にもかかわらず、快く立ち会って頂きありがとうございました。
                    

府中教会の「市民のクリスマス」に参加して

誰でも参加できる府中教会「市民クリスマス」に12月23日の休日、家内と行ってきた。午後6時をまわると真っ暗で、聖堂前の庭には、人が入れるかと思えるほど大きな馬小屋が飾られてあった。馬小屋の明かりは質素で温かく、神秘的な当時のエルサレムを連想させ、来る人を歓迎してくれた。7時からクリスマスの集いが始まり、明かりはろうそくの火に変わり、しずけきのハミングが聖堂を包んだ。「闇の中を歩む民は大いなる光を見た。」と、イザヤの予言が朗読、聖歌あめのみつかいの歌と続いた。パスカーレ神父様は「平和に付いて話します。」と、平和の君としてイエスがお生まれになったこと、人間だけでなく神との関係において本当の平和がつくられることなどお話しされた。続いて、コンサートになり、府中教会の音大生とその友達の4人によるモーツアルトの弦楽四重奏、隣接の大学からイランの留学生によるセターという珍しい民族楽器の演奏、そして府中教会聖歌隊14〜5名によるクリスマスキャロル、グノーのアヴェマリアのソプラノが歌われた。最後は司祭の祝福ともろびとこぞりてを全員で歌った。このあと地階の集会室に移り、サンドイッチや飲み物を囲んで、80名近くの子供から大人までが夫々に談笑した。はじめて参加した集いだったがサンピア多摩の親睦研修会で既に顔なじみの方も多く話は弾んだ。みんな自分たちでつくり、友達やご近所を誘っての約2時間の集いは、アットホームなクリスマスの余韻を残してくれた。
                                             (I.D)

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