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2009年9月号 No.433  2009.9.19

本物のよろこび
晴佐久 昌英 神父
野尻湖中高生キャンプに参加して 安部 風紗子
  徳見 優
  石綿 凌
  河野 光浩
ホームページセミナーに参加して思うこと 松原 睦


本物のよろこび

                                  主任司祭 晴佐久昌英


 この夏は、二度、奄美大島へ行ってきました。七月には皆既日食を見に、八月には例年の無人島キャンプへ。どちらも無事終ってほっとしているところです。
 皆既日食は一年前から綿密に計画していたこともあり、海上保安庁から三つの海域の航行許可を取っていたので、当日雲間を探して船で喜界島沖へ向い、薄日ではありましたがなんとか見ることが出来ました。他の海域や島々は悪天候でほとんどの人が見ることが出来なかったようですが、我々はちゃんとダイヤモンドリングやコロナを見ることの出来た数少ない日本人ではないでしょうか。
 皆既日食を体験して一番感じたのは、単純に「おそれ」です。恐怖というのとは違う、たぶんこれが「畏怖の念」という感覚なのでしょう。日ごろすべて人間中心に生きていて、人間の力で何でもできるような錯覚に捕らわれているけれど、さすがに太陽が暗くなると何か偉大で圧倒的な力を感じて、「人間ごとき」はひれ伏すような気持ちになりました。一度この感動体験を味わうとどうしてももう一度体験したくなるらしいとは以前から聞いていて、そうは言っても自分は無縁だろうと思っていたら、すでに仲間内では来年の皆既日食を見に行こうという計画が進んでおり、今度はイースター島かクック諸島ということで、気がつけば立派な「日蝕ハンター」になってしまいました。

 無人島キャンプの方は同じ島に毎夏通って、もう23年目です。よくまあ飽きずにと思われるかもしれませんが、これもある意味創造主の偉大な力を体験しに行っているようなもので、年に一度は人間の力を離れて、海と空と風に包まれています。全くの無人島で珊瑚礁の海に潜り、満天の星空を仰いで過ごす一週間は、これまた一度味わってしまうとどうしてももう一度という感動体験であり、隊員たちは無理して休みを取っては毎夏繰り返し参加しています。
 今年うれしかったのは、十年ほど前のオニヒトデの大繁殖が原因で絶滅していた珊瑚が、まだ2割程度ではあるけれど確実に復活しているのを確認できたことです。来年は3,4割まで戻るでしょうし、この分だと5年もすれば7,8割は復活しそうです。サザエはあまり獲れなかったけれど、銛で平目を二匹突くことが出来ました。大きな五色エビを捕まえ損ねたのも忘れられません。早朝、前の浜で大きな遊泳物体を目撃して騒ぎになり、付近でアオザメが数匹出没したという情報と合わせて青ざめたところで帰ってきましたが、いずれにせよ大自然相手というのは本当に気持ちのいい体験で、とてもやめられるものではなく、ベースキャンプの宿はまた来年分も予約済みです。

 そんなキャンプに、今年はなにやら不穏な気配が漂いました。ベースキャンプでは準備と片付けのため前後二泊ずつするのですが、その準備中、付近を警官がうろうろするのです。その島には警察もなく、超過疎地の集落をパトカーが見張っているなんて経験のない異常事態です。しまいに、キャンプ用品を並べて庭で作業している様子を制服警官が写真に撮って行ったそうで、宿のおやじが大変不審がっていました。
 無人島から戻って、片付けの時にその原因が分かりました。7月の日食の時に近くのホテルで、元アイドルの有名女優が覚せい剤を吸ったというのです。あたりはサーファーの若者が集るエリアということもあり、警察は警戒していたというわけです。
 その後の大騒ぎは、ご存知のとおり。先日はその女優が保釈され、涙の会見をしている姿を見て胸が痛みました。たとえ実刑を受けても、完全に覚せい剤と縁を切れるのは百人に一人とさえ言われているからです。確かに手を染めたのは犯罪ですが、麻薬や覚せい剤は、一度体験してしまうと本人の力では逃れられなくなる、残酷な快楽です。あまりにかわいそうで、ため息が出ます。
 いっそ、信仰という本物のよろこびを学べるぼくらのキャンプに来ればいいのに。そうすれば同じ中毒でも、日食中毒や無人島中毒になれるのに。覚せい剤なんかよりよっぽど気持ちよくて、よっぽど感動して、やみつきになりながらも最高の幸せを知ることが出来るのに。日食のときなんか、悪天候のホテルにいないで一緒に来れば、「太陽と共に捧げるミサ」まで出来たのに。

野尻湖中高生キャンプに参加して

                                     安部 風紗子(高1) 
 私は中高生会のキャンプに参加するのは、今年で二回目です。
 一年振りの参加で、不安を隠せなかったのですが、アットホームな雰囲気は変わっていなかったので、ほっとしました。
 このキャンプで、私達は湖で遊んだり、満天の星空を見たりと色々なことをしたのですが、その中で私の心に鮮明に残っていることは、カッターボートでの野尻湖横断です。
太陽がギラギラと照らす中、皆で神父様の掛け声やリーダー達が歌う聖歌に合わせて目的地である町までボートを漕ぎました。
 片道およそ一時間、ずっと漕ぎ続けるのは大変です。けれども皆と力を合わせて一生懸命漕いだあとに食べたアイスは格別でした。
 宿舎に帰ったとき、私の腕は鉛のように重く、ヘトヘトでした。ですが、ボートを漕ぐという今までしたことが無いことを経験出来たので良かったと思います。
 部活一色で単調な(別に部活がつまらないということではありません)私の夏休みは、この中高生会キャンプのお陰で色鮮やかなものに変わりました。
 来年も是非参加したいです。
 また「家に帰りたくなーい」と思えるほどのわくわくと出会えることを願いつつ……。

                                     徳見 優(中2)   
 教会合宿に参加して、初めての参加で緊張しましたが、班活動や話しをしていくうちに段々慣れて、最終日には帰りのバスで全員でトランプをしたり、みんなで楽しく過ごせました。
 星空大会と、夜遅くまでお菓子を食べて写真をみて話したのが印象に残っていて、特に楽しかったです!
 来年も参加したいです☆有り難うございました。

                                      石綿 凌(中1)   
 僕は初めて、中高生会の野尻湖キャンプに参加しました。
 最初は、調布教会の人たちと仲良くできるかなと、とても心配でした。しかし、みんなと協力し合いながら食事を作ったり、班活動などを通してすぐに仲良くなることが出来ました。
 みんなと一緒に見た星空は、忘れられない思い出になりました。
夜の聖書学習など、このキャンプで学んだことをこれからの教会生活に生かしていきたいと思います。

                                      河野 光浩(中1) 
 始めてのキャンプで不安もありましたけど調布教会の人とも友達なり楽しく過ごしました。
 毎朝ミサがありとても新鮮でした。
 来年も行きたいと思います。
 この三泊四日充実したキャンプでした。神父様、調布教会のお友達、お世話してくださった方に感謝します。
 ありがとうございました。


ホームページセミナーに参加して思うこと
                                        松原 睦

 シグニスジャパンは、あらゆるメディアを教会の広報に駆使するという理念で、カトリック中央協議会に事務局をおいて、カトリック映画賞を優秀映画に授与したり、教会のインターネットの活動を支援するセミナーを開催したりして積極的に活動しています。
 多摩教会も、2003年11月、第1回のホームページセミナーに参加して、以後毎年参加して情報を頂いています。
 2002年12月29日、宮下神父様のもとで、多摩教会のホームページが立ち上がりました。ホームページ作製のため、全くの素人の私が勉強のためにとお願いして参加し、お手伝いするようになりました。
 教会には、この道に詳しく、有能な方沢山いらっしゃいますが、皆さん現役でお忙しく、たまたま余裕のあった私が作製と更新の作業を担当することになったのです。
 しかし、パソコンの経験不足と、インタ−ネットに無知の人間が、信徒館2階で、一人古いパソコンと格闘しているのですから、〈ねくら〉もいいところでした。そこで、少しでも情報を収集しようと、シグニスジャパンのセミナーに参加いたしました。
 このとき司会の挨拶をされたのが、会の副会長をされている晴佐久神父様でした。その時のお話しが、〈ねくら〉で孤独感を味わっていた私に大きな希望を与えたのです。
 神父様は、「ここにイエス様はいらっしゃいます。もし、直接お話しになるならば、これから福音を述べ伝えるにはインターネットを用いることにすると言われるでしょう。皆さんが担当されているホームページには、これを実現するという役割があります」と挨拶されました。
 私は、そうだ、「よくできているホームページ」とは言えないかも知れない、しかし、一人ではないのだ。できることを積み上げて、多摩教会の存在を少しでも多くの皆さんにお伝えしようと覚悟しました。
 その晴佐久神父様が多摩教会の主任司祭として赴任されたのですから、不思議なご縁をいただいたような気がします。
 今回のセミナーでは、各地の「よくできている教会のホームページ」を紹介され、製作の技術的な問題、作製と運営の悩みと解消が論議され、カトリック教会の広報活動全般について具体的に話し合われました。次回は著作権の問題を取上げることになっています。
 多摩教会でも、広報活動は絶えず進化をする必要があります。そのため近々広報の会合を予定しています。とりあえず、神父様は「おもてなしの気持ち」でホームページを作っていきましょうとのご意向です。
 どうぞ、多摩教会へおいでください。多摩教会はこんなすばらしい教会です。どうぞお気軽にいらっしゃい。お待ちしています。
 そんな気持ちが伝わるホームページを目指して更新の作業を続けていこうと思っています。そのためには、スタッフの増員も考えなくてはなりません。
 現在は、毎週「お知らせ」と、月一度の「多摩カトリックニューズ」からの抜粋を更新するのが精一杯です。あれも、これも新しくしたいと気があせるばかりです。
 このような、多摩教会のホームページでも、ご覧になって教会を訪ねて来られる方が増えてきました。殊に、晴佐久神父が着任されたことにより、アクセスカウントが飛躍的に増加しました。従来の二年分をこの半年で突破する勢いです。ご覧いただく方の数が多くなっただけ、「おもてなし」のホームページももっと変身しなくてはなりません。
 他の教会の例でも、技能があるから担当したという人ばかりでなく、未経験だが広報の活動を通して奉仕してみようと参加された方が多く、また女性の方が積極的に担当されている教会が多いと感じました。
 年齢、性別、経験は問題ではありません。勉強の機会はシグニスジャパンのセミナーなどがあります。広報をとおしての奉仕をご一緒してみませんか。

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