神様の愛に包まれて(受洗者記念文集)

KOKO マリア・クララ(仮名)

 洗礼を受けて、言葉にならないほど溢れる愛と、幸せに包まれています。
 目に見えない素晴らしいものをたくさん感じています。
 多摩教会との出逢いは、お友達に誘われて初めて訪れた、金曜日の入門講座です。昨年の秋のことです。
 初めての場所が苦手な私は、たぶん不安そうな顔でいたのでしょう。教会に入るとすぐに、入門係の人が優しく声をかけてくださいました。そして、晴佐久神父様の初めてのお話は「天の救いと地の救い」でした。
 この日のことは今でも忘れられません。難しいことは何もありませんでした。晴佐久神父様のお話が、すぐにすぅっと心の中に入って、今まで私の心の中にあった想いが、神父様の言葉になってあらわされたようでした。

 ちょうど1年前に私は離婚して、子供達を連れて家を出ました。それまで自分というものを、当たり前に押し込めて、家族のために仕事と家事育児をしてきました。長男にディスレクシアという発達障害があるとわかった時も、人ごとのように言う夫に頼ることもできず、一人でやってきました。
 こんなふうに、すべてのことにおいて、誰にも相談できず、時間がかかっても自分だけでなんとかしてきました。誰かに相談できていたら、もっといい結果になっていたのではないかと思うこともありました。自分を好きになれなくて認めてもらった経験がなく、自分のことを大切に思えなかったとき、「すべての人はすでに救われている」、「生まれながらにして神様の愛に包まれている」という晴佐久神父様の言葉に、とても驚いたと同時に、ホッとしてとても穏やかな気持ちになりました。神様がくださった私の命をもっと大切にしよう、と思えるようにもなりました。
 洗礼前の面接で晴佐久神父様が言ってくださいました。「今までつらい思いをたくさんしてよくがんばってきましたね。これからは何も心配しないで教会を自分の実家と思ってください。教会の仲間は家族ですよ」。息子のことも、「神様に選ばれた子。素晴らしいじゃないですか」って言ってもらえた時は、今までがんばってやってきたことが、間違ってなかったと思うことができました。そしてここが私の居場所だとわかって、今までにない安心感と幸せで満たされています。

 初めて多摩教会を訪れてから半年、神様のお導きによって洗礼を受けることができました。
 洗礼を受けて、晴佐久神父様が言っていたとおり、受ける前とはまったく違うと感じています。言葉では表せない、目に見えない愛で守られている感覚です。まだこれからの人生、つらいこともたくさんあると思いますが、もう大丈夫です。つらくても大変でも、大丈夫って思えるようになったこと、そんな時にこそ神様の愛を感じられるようになったことに感謝します。

KOKO